猫のトキソプラズマ症
トキソプラズマ症とは
トキソプラズマ症は、トキソプラズマという単細胞の寄生虫によっておこる病気です。
この寄生虫は人間にも寄生して病気を引き起こします。
世界中に見られますが、現在、アメリカだけでも6千万の人々が、
トキソプラズマに感染しています。
免疫システムが働きますので、症状が出るのはごく少数です。
しかし妊娠中の女性や免疫不全者の場合、
トキソプラズマ症は深刻な健康被害を及ぼします。
猫とトキソプラズマ症
猫がトキソプラズマに感染するのは人間と同じで、
汚染された食べ物を食べたり、汚染された水を飲むことによってです。
人間がトキソプラズマに感染する場合は、
洗っていない汚染された野菜を食べることによっての感染が多いです。
感染者の血を輸血されることや、臓器移植によっても伝染しますが、
これは稀なケースです。
猫がトキソプラズマに感染してトキソプラズマ症になるのは、
鳥やネズミや他の動物を食べることによるのが一般的です。
室内猫だと、未調理の生肉の食べてというのが一番多い感染経路です。
猫はトキソプラズマに感染すると、
トキソプラズマの接合子嚢を糞と一緒に排泄します。
毎日何百万の接合子嚢を2週間にわたって排泄するのです。
この接合子嚢が1日か2日経つと感染力を持つようになります。
糞はネコの身体に2日間もくっついていませんから、
人間は通常、猫に触ることによって感染はしません。
そのかわり、人間は猫の糞を偶然飲み込むことによって感染します。
どういうことかというと、
それは、まずうっかり糞に触れ、その触れた手で口に触れる、というふうにおこります。
うっかり糞に触れてしまうのは、ガーデニングの最中か、
猫用トイレを清掃しているときです。
猫と人間に見られるトキソプラズマの徴候
猫は普通、トキソプラズマ感染の徴候は見せません。
このため、どの猫の糞が寄生虫を媒介したのか確かめることは困難です。
トキソプラズマに感染した子どもは誕生時には徴候のないことが多く、
後になってから徴候が出てきます。
トキソプラズマ症の徴候には、聴力障害、知的障害、失明などがあり、
死に至ることもあります。
このため妊娠を予定している女性は、
妊娠する前に、トキソプラズマの検査を受けることが大切です。
アメリカでは毎年約3000人の子どもがトキソプラズマに感染した状態で生まれてきます。
検査が特に重要なのは、トキソプラズマの症状を経験したことがなく、
したがって、自分が感染していることに気付かない多くの大人たちです。
しかし、インフルエンザのような症状が出て、
筋肉に腫れ上がったような線や、うずき、痛みが出る成人もいます。
この症状は1ヶ月以上続きます。
重症例では、成猫は眼、脳、また他の器官にダメージを受けます。
このような重症例は、免疫システムが弱っている場合に多く生じますが、
眼のダメージは免疫システムが健康でもおこり得ます。
トキソプラズマ症の予防
猫のトキソプラズマ症を予防するためには、
ネズミも鳥も食べることのできない室内だけで飼うのが1番です。
また、猫には必ず調理した肉か、
加工され缶入りで流通する肉だけを与えるのが良いでしょう。
今のところ、トキソプラズマ症を予防するワクチンはありません。
猫を飼うことの危険因子
妊娠中であったり免疫システムが弱っていたりして
、トキソプラズマ症に大きなリスクを持っている人でも、
猫をペットとして安全に飼うことはできます。
しかし、トキソプラズマ症の感染を防ぐため、
猫を健康に、トキソプラズマとは無縁にしておかなければなりません。
猫の感染を防ぐ最上の策は、室内だけで飼い、
ドライフードか缶入りのキャットフードだけを与えることです。
以前に外で過ごした可能性があるか、生肉を食べた可能性のある猫を、
新しく部屋で飼おうとすべきではありません。
野良猫や野良の子猫も避けましょう。
外へ出たがる傾向が、ずっと強いに違いありません。
外猫たちがトイレにしたがる公園の砂場も禁止区域です。
それに加えて、健康な免疫システムを持つ人、妊娠していない人が、
猫用トイレを毎日清掃しなければなりません。
猫用トイレが清潔でないと、糞が猫の被毛に溜まり、
トキソプラズマが伝染する恐れがあります。
猫用トイレを掃除できる人がおらず、自分で掃除する場合は、手袋をします。
終わったら、手は抗菌せっけんと水とで洗います。
以上の予防措置を取ることで、トキソプラズマ症の脅威から逃れることができるでしょう。



